スーツ1着を製造する際に、実に約850ℓもの水を排出または消費されています。
これは人間らしいくらしをするために1日に最低限必要な水の量の50ℓの17倍にあたる量でした。
しかし、毛織物には豊かな水質と水源が不可欠なのです。
つまり十分な水なしに、製造の要である染色・煮絨・蒸絨といった工程もなしえません。
そこで西川毛織は製造過程で汚水を排出する代わりに、毛織物を生産販売する一企業として、社会貢献活動の重点領域である「人間や環境への配慮」分野を重点にした豊かな社会づくりと持続可能な発展に向けて取り組んでいます。
西川毛織は持続可能な
開発目標(SDGs)を
支援しています
SDGsとは
<pstyle=”text-align: left;”>2015年の国連サミットにおいて採択されたSDGs(持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals)は、社会課題を解決し持続可能な世界を実現するための国際目標です。
西川毛織の取り組み
お客様が求めるサスティナブルな商品の開発は急務ではありますが、原料背景が不安定、リードタイムが伸びる、単価アップなどの点から非常に生産が難しい商品となってしまい、世間になかなか広がっていかないのが課題です。できることから、一つずつ。余った糸でオリジナルのソックスをつくるといったような小さな取り組みからウールテキスタイルメーカーとしてできることを継続し、広げてまいります。
特定非営利活動法人ホープ・インターナショナル開発機構とともに世界の極貧層のエチオピア、カンボジア、フィリピン他で安全な水の供給、衛生教育、学校教育を通じて、現地の人々やコミュニティーの意思を尊重した自立支援活動に協力しています。
名古屋ファッション専門学校との産学連携を通しウール生地を扱う授業を毎年行っています。ウール生地を扱う機会が少ない学生にウールの特徴や扱い方などをレクチャーし、最終的に生地を提供しコンテスト形式のファッションショーを行います。近年では尾州産地に住んでいても尾州産地を知らなかったという学生も多く、さらなる啓蒙活動をしていきたく思います。
愛知県稲沢市にある整経工場に新たに製織工場を併設しました。テキスタイル産業は斜陽産業といわれており、織工場が廃業するといった事が多々あります。新しく設立した製織工場では、技術継承の観点からも、こういった方の受け皿となり地域経済を支えてまいります。
オーガニックやサスティナブルなエコロジー素材の開発に力を入れています。特定の生地の売り上げの一部をカンボジアでの井戸設立の費用として寄付。この活動に賛同していただけるアパレル企業様とともにプロジェクトを推進しています。継続は力と考え、将来的にはリサイクルを始めサスティナブルに関連する商材を全体の20%となることを目指しています。